2013年11月20日(水)
緊迫 秘密保護法案 廃案しかない
自公み維 「修正」協議
“危険変わらず”批判広がる
戦争する国づくりを進め、国民の目、耳、口をふさぐ「秘密保護法案」に、各界各層から廃案や慎重審議を求める声が急速に広がっています。こうしたなか、自民、公明両党は19日、衆院通過を狙い、みんなの党と「修正」合意を確認しました。日本維新の会とも「修正」協議を継続。民主党は独自の「対案」を国会に提出しました。法案を推進する動きに対し厳しい批判があがっており、国民と安倍内閣との攻防は緊迫の度を増しています。
自民、公明の与党は同日、みんな、維新、民主の各党と断続的に「修正」を協議。みんなの党は同日昼の役員会で、自公側が示した「修正」案を承認し、与党側に伝えました。
自公側の「修正」案は、特定秘密の指定や解除、適性評価の基準を「首相」が定めるとし、秘密の範囲を定めた法案別表の「外交」「特定有害活動」「テロ防止」の各事項に盛り込まれていた「その他の重要な情報」という表現を「重要な情報」とするというだけのもの。法案の構造は何ら変えるものではありません。みんなの党の渡辺喜美代表は、役員会後の会見で「一定の歯止めがかけられた」と賛成理由を述べました。
与党側は維新とも断続的に協議。与党は、維新側が求めていた、特定秘密の指定をチェックする「第三者機関」の設置を“検討”することなどを盛り込むことに合意しました。
自民党議員の一人は「週末か来週明けには衆院通過。延長も含めこの国会で成立させる」と述べ、強行姿勢を隠しません。みんな、維新の密室での「協力」を得て、衆院での採決強行を狙っています。
日本共産党の小池晃副委員長は記者に問われ、「修正の名に値せず、法律の実態も性質も変わらない。今回の合意は、みんなの党が法案に賛成したいがために、国民の批判をかわそうと取り繕ったものだ。廃案しかない」とのべました。
民主党も同日夜、与党との「修正」協議に入りました。民主党内には、法案そのものに反対する声も強い一方、与党時代に秘密保全法案を検討したことなどから、法案の必要性を認める姿勢を示さざるを得ないと判断したものです。