2013年11月16日(土)
バングラデシュ衣料労働者
最低賃金77%増へ
最低水準脱せず さらなる引き上げ要求
バングラデシュの衣料工場経営者が同産業労働者の最低賃金を現行より77%引き上げることに同意しました。経営者団体が13日夜、この問題でハシナ首相と会談。翌14日、引き上げに同意したことを明らかにしました。一方、労働者側はいっそうの引き上げを求めています。ロイター通信が伝えました。
衣料産業労働者の最低賃金をめぐっては、バングラデシュ政府が設置し、労使代表も加わる賃金委員会が4日、現在の月3000タカ(約3800円)を5300タカ(約6700円)に引き上げるよう提案。経営者側は難色を示していました。
バングラデシュ衣料製造・輸出業協会のイスラム会長はロイター通信に対し、「首相がこの問題を調査するよう確約した」として引き上げに同意したと語りました。同氏によると、引き上げは12月から実施されます。
労働者側は賃金委員会で8100タカ(約1万260円)への引き上げを要求。労働条件改善を求める行動も引き続き行われています。14日は200カ所の工場が閉鎖となりました。
アハメド労相は同日、労組代表と会談。終了後、記者団に対し「われわれは衣料産業労働者に生活できる賃金を保証するよう努力している」と語りました。
ロイター通信によると、新たに引き上げられた金額でも、バングラデシュの衣料労働者の賃金は世界最低水準です。