2013年11月16日(土)
汚染水問題の解決へ
共産党と原子力学会が懇談
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深刻な問題になっている東京電力福島第1原発の放射能汚染水問題をめぐって日本共産党の笠井亮、宮本岳志両衆院議員らは15日、日本原子力学会と国会内で懇談しました。党が9月に発表した緊急提言を各界に届けるなかで実現したものです。原子力学会から同学会事故調委員長で前会長の田中知(さとる)・東京大学教授らが参加しました。
笠井議員は「私たちは、原発への態度を超えて、科学者、技術者、産業界、学会の英知と総力を結集して、汚染水問題をなんとかしたい。そのテーブルをつくるのが政治の仕事だと考えて提言を発表しました。忌憚(きたん)のない、ご意見をお聞きしたい」と述べ、21日に党主催で開く汚染水シンポジウムも案内しました。
田中氏は「(福島第1原発の現状は)準緊急事態。トータルのリスク(危険)を減らすために何をしたらいいのか。世界でも経験ないことで、幅広く総合的に議論しなくてはいけない」と述べ、現下の課題と中長期の課題をしっかりと取り組まないといけないと指摘しました。
同学会社会環境部会長の諸葛(もろくず)宗男氏は「お金をケチらないで安全最優先の仕組みをつくることが大事。たかが汚染水でなく、最高レベルの技術者を投入し、最先端の技術を駆使しなければいけない」と語りました。京都大学の小西哲之教授は、トリチウム(3重水素)研究の国際的動向などを紹介しました。
懇談は1時間半に及び、笠井氏は「この問題では力を合わせてやっていきたい。いろいろな機会に意見交換させてもらいたい」と述べました。