2013年11月14日(木)
秘密保護法案
「知る権利」と両立せず
衆院特委で参考人 赤嶺氏が質問
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衆院国家安全保障特別委員会は13日、秘密保護法案について4人の参考人から意見聴取しました。上智大の田島泰彦教授(メディア法)は「秘密を広げ、(管理を)強化するものだ」と批判し、法案の仕組みが国民の「知る権利」と両立しないとの考えを示しました。
田島氏は、法案に「知る権利」が記されたことについても「明記だけでは意味がない」と指摘。厳罰化による取材源(公務員など)の萎縮で「取材・報道の自由は確保されない」とのべました。
質問に立った日本共産党の赤嶺政賢議員は、日米地位協定に関する密約や核密約、沖縄返還密約などの国民の生活や権利をふみにじる秘密が安保体制のもとでつくられ、隠されてきた現実をどう考えるのかと質問。法案のたたき台を議論した有識者会議委員の長谷部恭男東京大大学院教授(憲法学)は「地位協定等の具体的な知識を持ち合わせていない」などと無責任にのべ、「適切で合理的なものだけが(秘密に)指定されるのが法案の大前提だ」というだけでした。
赤嶺氏は、これらが米軍の特権を保障するための秘密であり、「政府の秘密に適切性も合理性もない」と指摘。「秘密保護の議論より先に、国は国民の人権や生活を守るために公開すべき秘密をたくさん持っている」と強調しました。