2013年11月6日(水)
丹後の織物業は危機
参院経産委 倉林氏「国が対策を」
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日本共産党の倉林明子議員は5日の参院経済産業委員会で、国際的なブランドである京都・西陣織の7割を支えている丹後地方の織物業が深刻な危機に陥っていることを示し、政府が対策を講じるよう迫りました。
倉林氏は、丹後地方で生産された西陣織の2種類の生地の現物を見せ、「丹後地方は日本の和装用白生地の60%を生産するわが国最大の絹織物産地」と紹介。1989年からの23年間で生産高と生産者数ともに85%も減っている事実を示し、産地を保全するため、最低工賃の引き上げを政府に求めました。
家内労働法では「最低工賃は、最低賃金との均衡を考慮して定めなければならない」と規定されていますが、丹後の最低工賃は12年間据え置かれたままで、最高額でも時給換算で750円。その額を大きく割り込み、200円〜300円にまで落ち込んでいます。倉林氏は「織手は80代と高齢。このままでは職人が消滅してしまう」と訴えました。茂木敏充経産相は「最低工賃の問題については、検討させていただく」と答えました。倉林氏は、産地がとことん疲弊している中で「消費税の増税は日本の伝統を支える産地をつぶす」とし、来年4月の消費税増税中止を強く求めました。