2013年11月4日(月)
障害児学校 満杯です
設置基準策定求め交流集会
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障害のある子どもが通う特別支援学校の過密、過大化が問題化する中、学校の設置基準策定を求めて、全国交流集会が3日、東京都内で開かれました。主催は「障害児学校の設置基準策定を求め、豊かな障害児教育の実現をめざす会」です。
小林良廣会長はあいさつで、昨年の同会設立から1年間で6万人以上の署名を集めたことに触れ、「子どもたちのために生かせる活動をしよう」と呼びかけました。
2012年の文部科学省の調査では、在籍者数はこの10年間で3万3521人増え、4633の教室が不足しています。一方、学校建設はすすんでいません。学校教育法に基づいて幼稚園から大学まで学校の設置基準がありますが、特別支援学校にだけはないため、建設当初予定された人数の倍を超す生徒が現在、押し込められている状況が全国的に広がっています。
愛知県の特別支援学校教員は「500人を超える児童・生徒がいる学校では、体育館の体育は『できるだけ動かない授業に』となり、パーテーションで仕切った音楽室では『なるべく音の出ない授業』をしている」と紹介。学校の過密化で生徒が十分な教育を受けられないと訴えました。
長女が特別支援学校中学部にいる女性=札幌市=は、過密化の背景に通常学校の競争教育についていけない子が発達障害などとして入るケースが増えているのではないかと話しました。
日本共産党の宮本岳志衆院議員が参加。宮本議員は「(障害の有無にかかわらず)全ての子どもたちの発達を保障する教育、環境を整えることが大事だ。その中で設置基準がないことは障害児の人権侵害だ」と話しました。田村智子参院議員はメッセージを寄せました。自民党の国会議員も参加しました。