2013年10月31日(木)
旧社保庁解雇 全員取り消すべきだ
衆院厚労委 高橋氏が要求
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日本共産党の高橋ちづ子議員は30日の衆院厚生労働委員会で、社会保険庁解体・民営化で職員525人が分限免職(解雇)された問題を取り上げ、解雇に不服請求をした全員の身分を保障するよう求めました。
高橋氏は、不服申し立てをしていた71人中24人の解雇取り消し判定を人事院が行ったことを指摘。とくに10月24日の判定では、公務災害なのに健康上の理由で不採用にするなど、選考理由の不当性にまで踏み込んでいるとして、「厚労省の処分に瑕疵(かし)があったのではないか」とただしました。
田村憲久厚労相は「人事院の判定は大変重く受け止める」と述べたものの、「選考手続き自体が不適切ということではない」と答えました。
高橋氏は、解雇の選考過程で行われた面接表には、「声が小さい」「丸顔、メガネ」「たれ目」などのメモが残されていることをあげ、評価は「経験と勘で行った」と厚労省の面接官が証言していると指摘。解雇された職員が、その後、年金機構の正職員に応募したら採用された事例まであることを示し、「全く適切だったといえるはずがない」と追及しました。
また、高橋氏は国の都合で組織を改廃し、解雇回避努力が不十分なのは裁量権の乱用にあたるという判定を紹介し、「国家によるリストラだ。全員の処分を取り消すべきだ」と述べました。