2013年10月31日(木)
原発危険手当 元請けの支給義務化を
衆院経産委 塩川氏、東電に要求
|
日本共産党の塩川鉄也議員は30日の衆院経済産業委員会で、福島第1原発敷地内で働く下請け作業員の危険手当が少ない実態を示し、元請け会社に手当支払いを義務づける契約を東電に結ばせるべきだと主張しました。
塩川氏は、環境省主管原発敷地外での除染作業に「特殊勤務手当(危険手当)」として1日当たり1万円が支給され、人事院の基準では、「被曝(ひばく)の危険性、高放射線量下の作業」などの“著しい特殊性”により、原子炉建屋内作業に4万円、敷地内の他の作業に1万3300円の特殊勤務手当の支給が定められていることを明らかにしました。
塩川氏は一方で、東電発注の2次、3次下請け作業員には1万円前後、なかには7000円の日当しか支払われていない事例を提示。「作業員確保が困難だ」(広瀬直己社長)という事態は、少ない賃金が原因だとして「作業する方々にしっかり支給することこそ必要だ」とただしました。
広瀬社長は、下請け作業員に対するアンケートでも危険手当が「加算されている」と回答した人が51・2%にすぎないと認めながら、「各社各様の仕方がある」と発注者責任を放棄しました。
塩川氏は、環境省が危険手当を「外出し」で除染作業員に手渡す契約を業者と結んでおり、同様のことは「東電がやろうと思えばできる」と指摘。さらに「“国が前面に出る”と言うなら、こういうことを東電に求めるべきだ」と迫りました。
茂木敏充経産相は「常に改善は必要だ」と答弁しました。