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2013年10月28日(月)

主張

若者の過酷労働

現行法でも使える権利がある

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 ファストフード、コンビニ、ネットカフェなど24時間営業の店で働く、または利用する若者の生活はどうなっているか。東京で20日に開かれた「全国青年大集会」の実行委員会が、集会に先立って7都府県で実施した調査結果をまとめました。深夜に店舗を訪ね、対面によるアンケート回答を集約したもので、取り組んだ若者たちの勇気と苦労がうかがえます。調査から見えるのは、健康不安を抱えながらの長時間・深夜労働、仕事と住まいを失い路上生活から抜け出せない貧困にあえぐ姿です。若者を使い捨てる働かせ方の規制は待ったなしの課題です。

「眠らない街」の実態

 日本の都市部はいまや24時間「眠らない街」です。それを担う中心的な働き手は、パート、アルバイト、契約社員など安い時給、過酷な労働条件で働く非正規雇用の若者です。アンケートは、その実態を浮き彫りにしています。

 「勤務時間は夜8時から午前5時まで。昼は別の仕事で、月の労働時間は400時間くらい。睡眠時間は毎日2時間ほど」「1日17時間、週100時間労働で手取りは21万円」「週5日、午後5時から8時までコンビニで働いたあと、11時から午前3時まで牛丼店。時給850円で月収10万円」

 時給が安いためにダブルワークをせざるをえない実態、過労死ラインである月の残業80時間をはるかに超える長時間労働が常態化しています。深夜の夜回り活動で、日雇いの仕事をしながら路上生活を繰り返している青年に出会い、翌朝、生活保護申請に同行して受理されたケースもありました。IT関係で働く契約社員だという20歳代の男性は「24時15分まで仕事。帰れなくなった。ブラック企業ぶっつぶしてよ」と答えています。

 日本共産党は、臨時国会の開会に合わせて、若者を過酷な労働で使い捨てるブラック企業を規制する法案を参議院に提出しました。残業時間の上限を規制、サービス残業が発覚したら残業代を2倍にして払わせるなど具体的な提案に、若者はじめ労働組合、学者、弁護士など各界から共感の声が寄せられています。規制法の実現をめざして運動を強化するときです。

 同時に、法改正を待たなくても、現行法でも、サービス残業の押し付けや有給休暇が取れないなど違法・無法な働かせ方をやめさせることができます。アンケートでアルバイトの身分だから社会保険に入れないと思っている若者が多くいました。アルバイトでも1日の労働時間、1カ月の労働日数が正社員の4分の3であれば健康保険に加入できます。

 「権利の上に眠る者は権利を失う」ということわざがあります。泣き寝入りせず、実態を調査し、権利を学び、行使するたたかいが重要です。

労働組合の役割重要

 現行法を活用してたたかううえで労働組合の役割はきわめて重要です。安倍晋三政権がねらう労働法制大改悪をストップさせようと、23日に全労連、全労協、中立の労働組合が垣根を越えて参加した「雇用共同アクション」の結成は、注目される動きです。安倍政権の雇用破壊政策と対決し、ブラックな働かせ方を規制する法律を実現する運動と一体で、労働者、若者の権利を行使する活動の発展が期待されます。


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