2013年10月22日(火)
避難解除 泥だし懸命
伊豆大島
土石流に続いて豪雨に襲われた東京都大島町(伊豆大島)では21日朝、元町地区や泉津地区の約2300人に出されていた避難勧告が解除されました。帰宅した住民らは復旧作業に追われました。(柴田善太、本田祐典)
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元町2丁目の男性(65)は自宅1階に入った土砂の撤去をしました。新たに入り込んだ雨水でぬかるみ、作業は思うように進みません。
千葉県我孫子市から手伝いに駆けつけた男性の妹(63)は泥水をかき出し、「家族の力でできることにも限界がある。ここまでひどいとは」と絶句。男性は、「風呂と電気だけでも早く直したい」と話しました。
町役場の2階に避難する一人暮らしの女性(69)は元町3丁目の被災した自宅に戻り、冷蔵庫の中身をゴミ袋にまとめていました。「ウジがわいているか心配で」
家は1階に泥が流れ込み、電気も水道も不通。被害をまぬがれた家財道具を2階に運ぼうとし、「もう疲れた。体がしんどい。避難所に戻ります」。
小型重機を操って実家から泥を運び出す男性(48)は、「苦労して泥を出した場所も、また元に戻ってしまった」。
およそ1メートルの厚さに積もった土砂。作業を続けながら、「週末は、また台風だ」と不安を口にしました。
同日午前、川島理史町長は役場内で会見し、「いったん帰宅して生活を取り戻すとともに、次の避難に向けた準備を」と、今後の雨や台風への警戒を住民に呼びかけました。