2013年10月19日(土)
国民と手をたずさえ暴走政治に歯止め
参院本会議 市田書記局長が代表質問
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「消費税、TPP(環太平洋連携協定)、原発、集団的自衛権、秘密保護法…。どれをとっても国民の意思とは乖離(かいり)した暴走だ」―。日本共産党の市田忠義書記局長は18日の参院本会議で代表質問にのぞみ、安倍晋三首相の政治姿勢を鋭く追及し、「不安と危機感を持つ多くの国民と手をたずさえて、暴走に歯止めをかけ、国民の暮らしと平和を守り、発展させるために全力をあげる」と表明しました。
市田氏は消費税増税問題を取り上げ、「増税の是非について、主権者・納税者である国民の判断を求めたことは一度もない。選挙が終わったとたんに増税を押し付けるのは議会制民主主義の根幹を破壊する暴挙だ」と厳しく批判しました。
消費税増税で景気が落ち込むから、景気を支えるために消費税をあてる―。首相が打ち出した「景気対策」について市田氏は、「これほどばかげた話があるでしょうか。景気の落ち込みが心配だというなら、消費税の増税をやめればいい」ときっぱり主張。「応能負担」にたった税制に改め、社会保障の拡充と財政・経済危機を一体的に解決する「消費税に頼らない別の道」を歩むべきだと迫りました。
首相は、昨年の衆院選で行財政抜本改革を公約で掲げていたと答弁。また、「(社会保障の)財源としては税収が安定し、特定の者への負担が集中しない消費税がふさわしい」などと居直りました。
市田氏は集団的自衛権の行使に向けて、前のめりの首相の姿勢を批判。集団的自衛権がベトナム侵略戦争など大国による無法な干渉、軍事介入の戦争で発動されてきた歴史的事実を示し、その狙いは日本を米軍と肩を並べて「海外で戦争する国」につくりかえることにあると指摘しました。
市田氏の質問に首相は、当事国の「防衛」のために集団的自衛権が発動された例をあげられず、集団的自衛権が日本の「防衛」とも米国本国の「防衛」とも何ら関係ないことが浮き彫りになりました。
ブラック企業規制法案
速やかな審議・成立を
市田氏が呼びかけ
日本共産党の市田忠義書記局長は18日の参院本会議の代表質問で、15日に党が参院に提出した「ブラック企業規制法案」に関して「各議員、各会派におかれましては、速やかに審議をしていただき、成立させていただくことをこの場からお願いするものです」と呼びかけました。
法案は、▽長時間労働の制限▽離職者数の公表▽地位や権力を利用した嫌がらせ(パワーハラスメント)の禁止―などが柱です。