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2013年10月17日(木)

年金制度改悪 仏全土で抗議デモ

保険料納付期間を延長

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 【パリ=浅田信幸】パリをはじめフランス各地で年金制度の改悪に抗議するデモや集会が繰り広げられる下で、仏国民議会(下院)は15日、年金改革法案を賛成多数で可決しました。最有力労組の労働総同盟(CGT)は「まだ何も決まったわけではない」とし、続く上院での審議に「最後まで圧力をかけ続ける」決意を述べた声明を発表しました。


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(写真)15日、年金改悪法の採択に抗議し、パリのマドレーヌ寺院前を行進する労組のデモ(浅田信幸撮影)

 抗議行動は、CGTや労働者の力派(FO)ら4労組が呼びかけました。全国151市で取り組まれ、パリでは1万5000人が参加。デモ行進の後、セーヌ川をはさんで国民議会の正面に位置するコンコルド広場で集会を開きました。

 集会では4労組書記長が演説。ルポンCGT書記長は「左翼政権への期待に応えない」改悪を非難し、「雇用を増やし賃金を上げて年金を維持するようにすべきだ」と政府に注文をつけました。

 オランド政権が成立を目指している年金改革法案は、保険料納付期間を41年から段階的に2035年までに43年に延長。受給開始年齢を62歳と現行通り据え置いたものの、満額の年金は67歳にならないと受け取れないしくみです。また納付額も今後4年間に労使それぞれ0・3ポイント引き上げ、政府負担の軽減を図る内容です。

 一方、振動や騒音、危険物取り扱いなど「苦痛労働」にポイント制を導入します。これは労組も一致して歓迎している新たな措置。これを活用して、賃下げのない労働時間の短縮、あるいは年金受給開始を最大2年前倒しすることが可能になります。

 CGTは年金制度の維持・改善のために、まず雇用の拡大と賃上げにより保険料の納付者数と納付額を増やすこと、労働によって生み出される富の再分配の在り方を見直し、投機資金や株配当金への課税強化を行うことなどを提案しています。


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