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2013年10月11日(金)

きょうの潮流

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 「半沢直樹症候群」といわれる現象があるそうです。会社や上司の悪事を暴き、不当な仕打ちに立ち向かう銀行員が人気を博したドラマ。それを見て、やる気がみなぎり、過剰な行動に走る人たちをさすのだとか▼なかには、上司に盾突いて、うとまれてしまったと嘆く知り合いも。一方で、あれはドラマの世界と、冷めた見方もあります。しかし、ドラマが描いた銀行の闇や隠蔽(いんぺい)体質についていえば、現実はかけ離れていないでしょう▼三大メガバンクのひとつ、みずほ銀行が暴力団に多額の融資をつづけていたことを隠していました。経営トップも再三報告をうけていながら、責任を逃れるために「うそ」を重ねる悪質さ。検査で見抜けなかった金融庁の失態といい、ドラマを地でいく格好です▼カネのにおいにつられ、銀行には闇の勢力が吸い寄せられてきます。だからこそ、みずからの行動憲章で「市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力とは断固として対決する」と、うたっているのです▼癒着は以前から問題になってきました。「バブルの張本人」といわれた元住友銀行会長の故・磯田一郎は「向こう傷を恐れるな」と収益至上をあおり、裏社会とも手を結び、数々の不祥事を起こしました。その教訓はいまも生かされていません▼銀行は国民の財産を管理し、経済や社会に貢献する公共性の高い役割を担っています。それだけに社会的な責任も重い。「この国で必死に働くすべての人のために銀行はある」。半沢の叫びです。


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