2013年10月3日(木)
米機関一部閉鎖、自由の女神も
暫定予算で与野党攻防
共和党“公的医療保険は認めぬ” / オバマ氏“個別協議には応じず”
【ワシントン=洞口昇幸】米国の2014会計年度(13年10月〜14年9月)暫定予算の不成立による政府機関一部閉鎖の問題で、オバマ大統領は1日、野党共和党に対して暫定予算の議会通過を求めました。共和党側が予算成立の条件として求める医療保険改革の見直しについては改めて拒否しました。
同日、首都ワシントン中心部に位置する国立公園「ナショナル・モール」一帯の博物館、各地の国立公園などが閉鎖。ニューヨークの観光名所「自由の女神」の一般公開も中止されました。
1995〜96年にもクリントン政権と議会が対立し、政府機関は26日間にわたって閉鎖しました。
オバマ大統領はホワイトハウスで演説し、「彼ら(共和党)は何百万人もの米国民が受けることができる健康保険を拒否するイデオロギー運動によって、政府を閉鎖した」と非難。同暫定予算案を「下院の(過半数を占める)共和党が議会で通過させることがすべてだ」と訴えました。
下院の共和党は退役軍人や国立公園関連などに限定して支出を認める個別予算案の審議を開始。しかし、オバマ大統領や上院多数派の与党民主党がこれを認めておらず、個別予算案は上院で通過しない見通しです。
米メディアなどは、共和党議員の中にオバマ大統領の主張に賛同する動きが拡大しているとも報じています。