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2013年9月28日(土)

消費税大増税ストップ 国民集会

日本共産党 市田忠義書記局長の連帯あいさつ

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写真

(写真)連帯あいさつをする市田忠義書記局長=27日、東京・日比谷野外音楽堂

 まず、はじめに、集会参加のみなさん、そして全国津々浦々で消費税増税阻止のために奮闘されているみなさんに、日本共産党を代表して心からの激励と連帯のあいさつを送るとともに、みなさんと力を合わせて来年4月からの消費税増税を、なんとしてもストップさせるために先頭に立って奮闘する決意を表明するものです。

増税に大義も道理もない

 安倍首相が強行しようとしている消費税増税には、何の大義も道理もありません。

 なによりも国民は消費税の増税を認めていません。先の参議院選挙でも、政府・自民党は、消費税増税を争点とすることを徹底的に避けたではありませんか。さらに選挙後の、どの世論調査をみても、増税を予定通りに実施すべきだという意見は2〜3割程度しかありません。「中止すべきだ」「先送りすべきだ」という声は、実に国民の7割から8割と圧倒的多数を占めています。それなのに、国会でもいっさい審議をしないで、首相の一存で消費税増税を強行しようとする。これは「税金は国民が決める」という民主主義の根幹を破壊する暴挙といわなければなりません。

デフレ不況は克服されていない

 首相は、消費税増税へ踏み切る根拠を4〜6月期の経済指標に求めています。

 しかし、みなさん、長く続いているデフレ不況は克服されているでしょうか。1997年をピークに国民の所得は減り続け、労働者の平均年収は70万円も減少したままです。経済指標が上向くどころか、労働者の月給は14カ月連続で前年を下回るなど、今でも減り続けているではありませんか。

 一方、物価だけは上がり始め、暮らしはますます大変になっています。中小企業は、長期にわたる不況のもとで、今でさえ消費税を販売価格に転嫁することができません。加えて円安による原材料価格の上昇も価格に転嫁できずに苦しんでいます。このどこに、税率8%で8兆円、10%になれば13・5兆円という、日本国民がいまだかつて経験したことのない史上最大の新たな負担に耐えられる力があるというのでしょうか。

増税断念こそ最大の景気対策

 空前の大増税で国民から所得を奪い取ったらどうなるか、それは国民の暮らしと営業を破壊するだけでなく、日本経済を奈落の底へ突き落とし、財政危機を深刻化させるだけであることは、1997年の消費税の5%への引き上げの経験を引くまでもなく、明らかです。

 さすがに安倍政権もこのことを恐れているのでしょう。消費税を上げるかわりに、5兆円規模の「景気対策」を実施するといいます。消費税を増税すると景気が落ち込む。だから、景気を支えるために消費税を充てる、これほどばかげた話はありません。

 みなさん、景気が心配だというのなら、消費税の増税を断念することこそ最大の景気対策ではありませんか。

あからさまな大企業奉仕の政治

 しかも、5兆円の景気対策の中身はなにか。大企業減税と従来型の大型公共事業です。とりわけ許し難いのは、東日本大震災からの復興にあてる財源のうち、大企業の負担する復興法人税だけを前倒しで廃止して、減税してやろうという措置です。

 みなさん、法人税はそもそももうかっている企業にしかかからないものです。東日本大震災という未曽有の被害から復興をはかるために、せめてもうかっているところには、少しだけ負担してもらおう、この措置を3年で終わらせないでもう少し続けてもらおう、そういう話なら百歩譲ってまだ分かる。

 ところが安倍政権は、国民には所得税を25年間、住民税を10年間増税しておきながら、もうかっている企業だけには負担を前倒しで軽くしてやる。これほどあからさまな大企業奉仕の政治を私はかつて見たことがありません。

 たっぷり内部留保をため込んだ大企業には空前のバラマキをしてやる一方で、日々の暮らしや営業に苦しむ庶民には、史上最大の消費税の増税をおしつけて所得を奪う。これでは、まるで“悪代官”。絶対に許すわけにはいきません。

4月からの増税中止の一点で共同

 しかし、みなさん。安倍首相が、もし来年4月からの消費税増税を正式に表明しても、それがそのまま進むわけではありません。

 なぜなら、消費税増税は、国民の暮らしと営業を破壊し、地域経済・日本経済も破壊するからです。安倍政権を支持してきた人々も含め、不満と不安と怨嗟(えんさ)の声は一段と広がらざるをえないでしょう。しかも、消費税増税が社会保障の拡充のためでもなければ財政再建のためでもないことは、これまでの歴史が証明しているし、今やろうとしている「経済対策」でも明らかではありませんか。

 日本共産党は、9月5日、消費税の是非や社会保障のあり方、財政危機打開の方途などで、意見の違いがあっても、来年4月からの消費税増税中止の一点で共同をすすめようと、すべての政党、団体、個人のみなさんに呼びかけました。まさにこの一点での世論と運動をさらに発展させるために、国会内外で全力をあげて奮闘する決意です。

列島騒然たる世論と運動で包囲しよう

 最後に、みなさん。「歴史に学ばないものは、歴史に報復される」。消費税を導入し、5%に引き上げ、国民の暮らしも日本経済も財政もめちゃくちゃにしてきた「歴史」に学ばない安倍自公政権を、列島騒然たる世論と運動の力で包囲し、孤立させ、暴走をくいとめようではありませんか。ともに頑張る決意を改めて表明し、連帯のあいさつとします。


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