2013年9月26日(木)
「直ちに協議する用意」
核開発問題 イラン大統領が表明
【ニューヨーク=島田峰隆】イランのロウハニ大統領は24日、国連総会の一般討論で、同国が進めている核開発は「完全に平和目的だ」としたうえで、核開発問題の解決のために欧米諸国と「期限を定めた、結果志向の協議に直ちに入る用意がある」と述べました。
国連安保理常任理事国にドイツを加えた6カ国とイランは26日にイランの核開発問題を協議する予定で、ロウハニ氏がどういう姿勢を打ち出すか注目されていました。
ロウハニ氏は「核兵器やその他の大量破壊兵器はイランの安全保障や防衛ドクトリンの中に存在する余地はない」と主張。「イランは相互尊重と共通の利益に基づいて他の国々と建設的にかかわることを追求するし、その同じ枠組みの中で、米国との緊張を高めることを望まない」と語り、欧米諸国との関係改善に前向きな姿勢を示しました。
ロウハニ氏に先立って同日演説したオバマ米大統領は、対イラン関係について「外交的な道が試されなければならない」と発言しました。
オバマ氏は「米国はイランの核開発を阻止する決意だ」と語る一方で、「体制転換は求めないし、イラン国民の平和的な核エネルギー利用の権利を尊重する」と強調。その代わりに「イランが核不拡散条約(NPT)と国連安保理決議に基づく義務を果たすよう求める」と述べました。
またロウハニ氏が「穏健な道」を追求していると歓迎し、ケリー国務長官に外交的努力を追求するよう指示したことも明らかにしました。