2013年9月23日(月)
保護費削られ「困った」
465件、全青司に電話相談
病気で無職なのに「仕事を探せ」と帰された
母子家庭。避難後福島へ帰ったが仕事ない
全国青年司法書士協議会(全青司)は22日までに、「全国一斉生活保護110番」の相談件数が465件にのぼり、8月から保護費が減額されたことに対する困惑や怒りの声が寄せられたことを明らかにしました。「110番」は9月初旬に23都道府県24カ所で実施。
生活保護を利用している静岡県の男性(55)は「保護費が2000円下がった。病気をしており野菜中心の食生活。野菜の価格が上がっているときに引き下げはおかしい。審査請求をしたい」。和歌山県の男性(52)は「脳梗塞で病院の近くに引っ越したいが、保護費が減額されたので難しい」と訴えました。
生活保護を申請したくても福祉事務所で厳しい対応をされたという電話も相次ぎました。北海道の女性(45)は「病気がちで無職。生活保護の申請に行ったが、仕事を探さないと保護は受けられないといわれ帰ってきた」といいます。
生活が苦しく生活保護を受けるにはどうしたらいいかという相談も多く寄せられました。福島県の母子家庭の母親は「震災で県外に避難し、その後戻ってきたものの職がなく、貯金も底をつきそうで保護が受けられないか」と困っていました。
全青司人権擁護委員会の石井寛昭委員長は「相談件数と主な事例を速報として公表しました。具体的内容を精査して後日詳しく報告したい」といいます。