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2013年9月18日(水)

生活保護費削減 全国一斉に審査請求

7600超世帯 「生存権を空洞化」

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(写真)記者会見する生活保護利用者と「生活保護基準引き下げにNO!全国争訟ネット」などの支援団体=17日、東京都内

 生活保護基準額が引き下げられ8月1日から支給額が削減されたのは「異議がある」と利用者らが17日、全国25都道府県で一斉に不服審査請求を行いました。貧困問題に取り組む諸団体は同日、厚生労働省で会見を開き、今月末までに47都道府県で少なくとも7671世帯が審査請求することを明らかにしました。

 安倍政権は、世帯平均6・5%、最大10%の保護基準額引き下げにより3年間で670億円の保護費削減をすすめようとしています。

 同日、審査請求をした東京都足立区の男性(77)は「今回の引き下げで、1年で3万350円もの減額となる。さらに消費税増税となれば、お先真っ暗です。生活保護の引き下げをやめさせたい」と訴えました。

 全国生活と健康を守る会連合会の安形義弘会長は「これまでにない審査請求件数にのぼったのは、“人間らしく生きさせて”という命の叫びだ」と強調。「今回の動きを大きな流れにし、来年4月以降も行われる基準の引き下げをくい止めたい」と表明しました。

 反貧困ネットワークの代表、宇都宮健児弁護士は「利用者の生活実態を見ずに行われた過去に例がないほどの大幅な引き下げは、生存権を保障する憲法25条を空洞化するものだ」と批判しました。

 中央社会保障推進協議会の山口一秀事務局長は、今回の審査請求運動が生活保護史上かつてないほど広がった要因について「生活保護基準の引き下げが住民税の非課税基準や就学援助基準、最低賃金などさまざまな制度に直結し、国民生活そのものの引き下げにつながるということが広く知られるようになったからだ」と指摘しました。


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