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2013年9月17日(火)

市長選

堺のことは堺で決める

竹山陣営 市民共同たたかい広げ

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(写真)街頭演説で市民と握手する竹山修身堺市長候補=16日、堺市堺区

 「『堺のことは堺で決める』を合言葉に『自由自治都市・堺』を市民と一緒につくりあげていきたい」。堺市長選(29日投票)が告示された15日、現職の竹山修身(おさみ)候補は、堺市を解体する「大阪都」構想に敢然と異を唱えました。総力で堺に襲いかかる「維新の会」の野望を打ち砕き、暮らしと自治を守ろうと立ち上がった市民の共同のたたかいが広がっています。

 「今度が本当の大いくさだ」。維新を率いる橋下徹大阪市長はこう叫んでいます。大阪の地方議員(約100人)だけでなく「国会議員を総動員したいくさをやる」(橋下氏)といい、すでに国会議員も連日堺入り。市議や府議は維新の西林克敏市長候補を押し上げるために市内をかけずり回っています。橋下氏を先頭に堺市や竹山氏を非難し「『堺の自治』と言い続けているだけでは堺も発展しない」「都構想でオリンピックを呼べる大自治体を」と訴えるなど放言、大言何でもありの状況です。

 維新は、竹山氏が掲げる「堺をなくすな」との主張には「堺はなくしません」などとごまかしや言い訳に終始。しかし、「都」構想に参加すれば法律上、自治体としての堺市はまさに「廃止」されます。

 多くの権限が大阪府(「都」)に奪われ、東京都の制度で試算した場合、市税収入約1300億円のうち約460億円も府に吸い上げられることになります。

 竹山氏は府内トップの子ども医療費助成など「福祉の低下につながるのは目に見えている」と強調。「読売」調査でも市民の6割が「都」構想への参加に否定的な回答をするなど「堺市つぶし」反対は市民の世論です。

 告示前には、静又三・堺市自治連合協議会会長が会長の「堺はひとつ」市民の会や、日本共産党も加わる「住みよい堺市をつくる会」の集会が、2晩連続で市民会館大ホールを埋め尽くし、堺を守る市民の心意気を示しました。

 集会に参加した看護師(28)は「町をつくるのは市民です。堺市が誰かに決められたことに従う仕組みになるのは嫌です。市民のためにお金を使う人を選びたい」と話しました。

堺つぶしの維新に対し

市民一体で自治守る

竹山候補が訴え

 堺市の竹山修身市長は前回当選後、市民の声や日本共産党市議団の指摘なども取り入れて堺東駅前再開発ビル建設計画(350億円)などの大型開発を中止。子ども医療費助成を中学校卒業まで拡充し、国保料を4年連続引き下げる(合計8282円)など暮らし応援施策を前進させてきました。

 2期目に向けたマニフェストでは、市民の要望にさらに応え、おでかけ応援バス(65歳以上は100円)の利用日の平日から全日への拡充や下水道料金の値下げ、小中全学年へのエアコン導入などを盛り込んでいます。

話し合う姿勢

 「現場主義」を掲げて、熱心に地域に足を運び、毎年のように市内全7区でタウンミーティングを行うなど市民の要望や意見に耳を傾け、率直に話し合う姿勢を貫いています。

 「維新の会」は前回市長選挙(2009年9月)で竹山氏が橋下徹氏(当時知事)の応援を受けたことをとらえ、しきりに「裏切り者」と攻撃しています。

 しかし、竹山氏が橋下氏と決別するきっかけとなった「大阪都」構想が橋下氏から打ち出されたのは翌10年の1月。竹山氏が市民の思いや独自の分析を踏まえて12年2月に堺市の不参加を表明し、「都」構想は「分権の流れとは真逆のものだ」と批判を強めてきたのは、市民の代表として当然のことです。

 市議会でも「橋下大阪市長が飛ぶ鳥を落とす勢いだったとき、あえて決別して堺市民に寄り添う道を選んだ心意気を高く評価させていただきたい」(会派「ソレイユ堺」の木畑匡市議)などの声が上がっています。

 維新は「大阪都になっても、堺のお金(税金)は取られません」(「維新プレス」)とごまかしに必死。しかし、同じビラで「成長戦略に関わる仕事を『大阪都』に渡し、その分のお金は渡します」と認めているお粗末さです。

 その「成長戦略」こそ、大型開発やカジノ誘致などの破たんした政策の焼き直しやデタラメ。大山古墳(仁徳天皇陵)のイルミネーションにまで言及した松井一郎知事の発言には市民から失笑が漏れています。

 橋下氏は「生活に関わることは侵さない」「コミュニティーは大切にしていく」といいますが到底、信用できません。橋下氏が「都」構想の先取りとして大阪市で推進してきた「市政改革」では、保育料や国保料が値上げされ、敬老パスも有料化。コミュニティーバスは全廃され、老人憩の家への補助は運営経費の2分の1に削減されました。目玉の公募区長や公募校長はセクハラや不祥事が続発しています。

医療費を助成

 大阪府でも維新府政5年で税収が減る一方、借金は橋下知事就任前の約5・8兆円から約6・3兆円にふくらみました。子ども医療費助成も通院の場合、府が補助しているのは2歳児までで全国最低。それをいち早く中学卒業までカバーしたのが竹山・堺市政です。

 維新が「バーチャル(仮想)大阪都」と呼ぶ府市統合本部では、大阪市の市営地下鉄・バスの廃止・民営化や、地元が反対する住吉市民病院の廃止方針案が、橋下氏と一握りの側近によって次々と決められてきました。それなのに維新の西林克敏候補は「直ちに参加する」と公約しています。

 橋下氏に残された数少ない手の一つは「自民党も民主党も共産党もみんな手を組んでいる」などと竹山氏が党派を超えた応援を受けていることを非難したり、「共産党は大っ嫌い」と叫ぶ子どもじみた反共攻撃です。しかし、市民からは「堺市民が一体となって堺を守ることに何の疑問があるのか」との憤りの声があがっています。

 竹山氏は市民に力強く訴えます。

 「堺市長は大阪府知事や大阪市長のロボットではない」「私は堺のことは堺で決めるという堺市民の誇りを堺市民の旗印として掲げ、市民に寄り添う行政をしていきたい」(藤原直)


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