2013年9月12日(木)
秋田書店の景品不正告発社員
解雇撤回求め提訴
東京地裁
秋田書店(東京都)が漫画雑誌の景品当選者数を水増していた不正を訴え、懲戒解雇された女性社員(28)が同社に雇い止め撤回と未払いの賃金を求めて11日、東京地裁に提訴し、都内で記者会見しました。
少女漫画誌の編集者として入社した女性は、作家の担当と同時に読者プレゼントも担当。上司の指示で、景品が一つしかないのに、当選者が多数いるように見せるなど、会社ぐるみで不正を行っていました。女性は「読者を裏切ることはできない」と問題の是正を求めましたが「新入社員のくせに仕事を選ぶのか」「会社から出て行け」など暴言とパワーハラスメントを受け精神疾患で休職をよぎなくされました。
同社は女性を解雇した理由に、景品を窃取したなどと事実無根の罪をかぶせています。
記者会見で女性は、「謝罪と解雇撤回を求めます。個人に罪をなすりつけて、隠ぺいを図る会社を許せません。不正を指示した編集長はいまも編集長のままです」と、悔しさに声を震わせました。
幼少からあこがれていたという編集者の夢、心と体の健康を失い、食べることも安らかに寝ることもできなくなった地獄の日々と現状を表現し、「たとえ編集者でなくなっても私は私。おかしいことにはおかしいと言い続けます」とのべました。
河添誠首都圏青年ユニオン青年非正規労働センター事務局長は「裁判で秋田書店の実態が明らかにされれば、世の中のブラック企業を変えられるだろう」と話しました。