2013年9月11日(水)
被災者の声反映を
支援法方針案 議員連盟が総会
東京電力福島第1原発事故の被災者を支援する「子ども・被災者支援法」の基本方針案を復興庁が公表したのを受けて、同法の具体的施策の実現をめざす超党派の国会議員が10日、国会内で緊急の議員連盟総会を開き、被災者や支援団体から意見を聞きました。復興庁や環境省、文部科学省の担当者も出席しました。
15歳の息子を札幌市に避難させている女性(47)=福島県郡山市=は、家族が離れ離れに暮らす複雑な心境を語り、「私たち親子のような切実な状況におかれている被災者の声が基本方針案にはまったく反映されていない」と批判。「いったい誰のための方針案なのか。健康や将来の不安の中で悩み苦しんでいる人がたくさんいる。原発事故のせいで家族バラバラで毎日をすごす人たちのことを忘れないでほしい」と涙で声をつまらせながら訴えました。
福島市から札幌市へ家族で避難している男性(52)は「この法律の精神は被災者一人ひとりを大事にしましょうというものだ」とのべ、被災者から直接、声を聞き取ることを求めました。
復興庁は基本方針案についての意見をインターネット上で募集していますが、期間は2週間ほどしか設けられていません。
これに対し、原発事故子ども・被災者支援法市民会議の河ア健一郎弁護士は「ネット上で一方的に募るだけでなく、常設の協議機関を設けるべきだ」と語り、被災者らが求めてきたことが反映されていない方針案は被災者軽視だと批判しました。
日本共産党からは高橋ちづ子衆院議員が参加し、被災者が分け隔てなく必要な支援を受けられることが重要だと述べました。
総会後、復興庁に対して、基本方針案の意見募集期間延長や、被災者の意見を十分に反映するよう申し入れを行いました。高橋議員も同席しました。