「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年8月31日(土)

派遣法見直し議論始まる 労政審

労働者側 「常用代替を変えるな」

派遣業界 「さらなる規制緩和を」

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 労働政策審議会の労働力需給制度部会は30日開かれ、労働者派遣法見直しの議論を始めました。田村憲久厚労相は、労働者派遣制度の大改悪を打ち出した厚労省の専門家研究会の報告書を「たたき台にして議論をすすめてほしい」とのべました。

 同研究会は、企業が一つの業務で派遣を使用できる期間を「最長3年」とするルールを撤廃し、労働者を入れ替えれば使い続けられるようにする報告書をまとめました。

 派遣法では「常用代替防止」(正社員を派遣に置き換えてはならない)のため、派遣を臨時的・一時的な仕事に限定していますが、報告書はこの大原則を突き崩す内容です。

 この日の会合では、労働者委員が報告書について「あまりに派遣業界の意向に沿った内容だ。議論のたたき台とすべきではない」(新谷信幸・連合総合労働局長)と批判。「雇用は期間の定めのない直接雇用が原則だ。派遣は臨時的・一時的なものとして制限するという基本に立ち返るべきだ」(同氏)と主張しました。

 これに対し、今回からオブザーバー参加した派遣業界の代表は報告書について「評価している」と表明。「3年ルール」の撤廃についても、労働者側の同意を条件にしていることについて「規制強化につながりかねない」と反発し、さらなる規制緩和を主張。経団連の代表は「日雇い派遣の原則禁止」など昨年10月施行されたばかりの改定派遣法について見直しを求めました。

 部会では議論をすすめ、年内に報告書を取りまとめる予定。これを受けて安倍内閣は、来年の通常国会に派遣法の改定案提出をねらっています。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって