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2013年8月30日(金)

きょうの潮流

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 この夏も列島各地で戦争を語り、平和について考えたことでしょう。戦後68年。体験者は少なくなる一方ですが、風化させるわけにはいきません。行く夏を前に記憶にとどめたい▼天皇を現人神(あらひとがみ)とした専制政治が、日本を狂気へと導いた時代。「死は鴻毛(こうもう)よりも軽し」(軍人勅諭(ちょくゆ))の教えをたたきこまれた若者は戦争末期、特攻作戦に駆り立てられます。人を兵器に仕立てる恐ろしさ。人間魚雷「回天」もそうでした▼人が魚雷の中に入って敵艦に体当たりする、必死必殺の特攻兵器として考案された回天。未完成なまま強行され、たくさんの命が訓練中に奪われました。富山県射水(いみず)市に住む江尻鉄雄さんは、その訓練基地で整備を担当していました▼初めて見た「鉄の棺桶(かんおけ)」を、かっこよく思えたという江尻さん。訓練に励む仲間がうらやましく、兵が足りなければ自分もとの気持ちをいつも抱いていたといいます。ことし、妻の篤子さんと68年ぶりに大分の基地跡を訪ねました▼日出(ひじ)町にある回天神社に改めて非戦を誓い、平和への思いをこめました。「どんなことがあっても、二度と戦争だけは起こしてはいけない」。戦後は、その思いを胸に40年余、日本共産党の町議を11期務めてきました▼先の参院選ではマイ名簿を活用して数百人に選挙はがきを送り、電話をかけまくったと江尻さん。戦争体験は地元紙に大きく取り上げられ、周りを励ましています。「憲法を守り、平和を守るためにも党を大きくしたい」。信念を貫いてきた85歳です。


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