2013年8月21日(水)
きょうの潮流
これだけ猛暑がつづくと、わたしたちの生活スタイルも変わってきます。涼しい場所や家に引きこもり、なるべく外に出ない。近くの図書館やデパートも、午前中から人だまりができます▼商品を宅配するネットスーパーの利用者が急増。男性の日傘姿やマイ水筒を持ち歩く人も目立ちます。暑さを和らげる冷却グッズが売れる一方で、大雨・浸水に備えた防災グッズを買い求める人も増えているそうです▼記録的な猛暑と大雨に見舞われている日本列島。くらしの知恵も大切ですが、国をあげた対策も必要ではないか。多くが熱中症で倒れ、豪雨被害にあっている今夏。国民の命が危険にさらされているときこそ、政治の出番でしょう▼猛暑のせいではありませんが、出版業界でもこのところ“異変”が起きています。憲法関連の本がよく売れているのです。大きな書店に聞いてみると、「近年と比べても動いています。入門書をはじめ、種類もでています」(丸善)▼現役大学生が著した『日本国憲法を口語訳してみたら』もその一つ。「俺たちは筋と話し合いで成り立ってる国どうしの平和な状態こそ、大事だと思う。だから国として、武器を持って相手をおどかしたり、直接なぐったり、殺したりはしないよ」(9条)▼独特の解釈で友だちに話しかけるような口調が若者にうけています。安倍首相が改憲に懸命になればなるほど、憲法に関心をもつ人が増え、理解が深まる。猛暑はうんざりですが、こちらの異変は長くつづいてもらいたい。