2013年8月18日(日)
戦争遺跡“平和の語り部に”
保存求め全国シンポ
岡山・倉敷
戦争遺跡保存全国ネットワークと現地実行委員会が主催する「第17回戦争遺跡保存全国シンポジウム 岡山県倉敷大会―戦争遺跡の大切さを地域・日本・世界から考える」が17日から同県倉敷市で開かれ、全国各地から300人を超える人たちが参加しました。
![]() (写真)全国各地から300人を超える参加者が集まったシンポ=17日、岡山県倉敷市 |
同日の全体会で「ネットワーク」の十菱駿武代表は「平和憲法が脅かされているいま、平和の語り部として戦争遺跡の活用が求められる」とのべました。
岡山民俗学会名誉理事長の立石憲利さんは、人々が語った戦争の民話を紹介し、「再び戦争の道へ進ませないために、語り続けたい」と話しました。
ドイツのミッテルバウ・ドーラ強制収容所記念館館長のヴァーグナーさんが講演しました。強制収容所に収容された囚人に、V2ロケット地下工場の建設などの過酷な強制労働をさせ、2万人以上を死に至らしめた歴史にふれ、「その犯罪の証拠物件」の記念館を「ヨーロッパの重要な記録の場として存続させたい」と語りました。
「亀島山地下工場を語りつぐ会」の村田秀石事務局長は、開催地倉敷市水島の戦争遺跡で、海軍航空機製作所の疎開先だった亀島山地下工場の保存、安全対策と公開を求める運動を報告。「軍の監視のもと、トンネルを掘る過酷で危険な作業をしたのは朝鮮人だった」と強調しました。
18日は三つの分科会が、19日は現地見学会が開かれます。