2013年8月16日(金)
「南シナ海行動規範」
ASEAN 「早期策定」で一致
非公式外相会議
東南アジア諸国連合(ASEAN)の非公式外相会議が13、14の両日、タイのフアヒンで開かれ、ASEANの一部加盟国と中国が領有権を争う南シナ海問題で、法的拘束力を持つ「南シナ海行動規範(COC)」の早期策定を目指す方針で一致しました。
中国と領有権問題を抱えるフィリピンとベトナムは、これまでASEAN各国に「行動規範」の早期策定を求めてきました。しかし、カンボジアは中国寄りの立場を示し、タイも、「特定の問題が全体の関係を規定してはならない」(外務省高官)と中国側に配慮するなど、ASEAN内でも対応に相違がありました。
中国は「一部の国が『速成論』を提起しているが、現実的ではない」(王毅外相)との立場。性急な議論に反対の考えを示しています。
ASEANと中国は28〜30日に、戦略パートナー関係構築10周年を記念する特別外相会議を北京で開きます。タイ外務省高官によると、9月には「行動規範」策定に向けた公式協議を中国の江蘇省蘇州で開催する予定です。
南シナ海行動規範(COC) 東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国が2002年に合意した南シナ海行動宣言(DOC)を発展させて、これに法的拘束力を持たせるもの。領有権紛争の平和的解決、事態を悪化させる行為の自制、協力事業の推進などを明記しています。