2013年8月10日(土)
大阪でもIBMを提訴
「ロックアウト解雇」 “育児女性を嫌悪”
日本IBM(本社・東京都中央区)の大阪事業所で、突然解雇を通告されて職場を閉め出される「ロックアウト解雇」を受けた40代の女性が9日、解雇撤回を求めて大阪地裁に提訴しました。解雇無効のほか、賃金支払い、損害賠償を請求しています。
原告の女性は、JMIU(全日本金属情報機器労働組合)の組合員。東京地裁でも組合員5人が提訴・係争中で、大阪で初めての提訴です。
女性は、6月21日に呼び出され、25日までに自己都合退職か、28日付の解雇かを選ぶよう通告され、そのまま職場を追われました。
解雇理由は「業績が低い」というだけで具体的説明がなく、原告側は労働契約法16条の「客観的に合理的な理由」がない解雇であり無効だと強調。また、会社が昨年から組合員26人を狙い撃ちして解雇を通告しており、不当労働行為の一環だと主張しています。
さらに女性は、産前産後・育児休業を取得後の2006年に退職強要を受け、拒否すると「ITスペシャリスト」の職位から降格されたことがありました。その後も女性が、時短勤務を活用し、残業を抑制しながら、育児を続けたことを嫌悪した解雇だと、訴状は強調しています。会見で女性は、「上司に『ちょっと』と呼ばれて、解雇されました。会社にとっては『ちょっと』のことなんでしょうか」と訴えました。