2013年8月3日(土)
海汚す非常事態 政府は無責任
官邸揺らす「再稼働反対」
「原発いらない」「再稼働反対」「海を汚すな」と力強い訴えが響きました。首都圏反原発連合(反原連)が2日に行った首相官邸前抗議行動。福島第1原発では放射能汚染水が海に流出する非常事態にあるのに、「原発の活用」を掲げ、再稼働を推進する安倍晋三内閣に対し、抗議の声をあげました。
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この日の参加は4000人(主催者発表)。「放射能に汚染されたらどうするのか。伊方原発の再稼働は絶対許さない」と訴える愛媛の女性も。ドラムのリズムに合わせて、官邸を揺らす力強い抗議のコールが響き、「地震大国に原発いらない」「自然エネルギーで産業興し」などのプラカードも見られました。
東京都港区の女性(43)は初参加です。「夫の親戚が福島県南相馬市に暮らしています。変わり果てた被災地の現場を見たら、再稼働なんてとんでもない。事故も収束していないのに政府は無責任」といいます。
東京都世田谷区の男性(69)は「なかなか原発をやめようとしないのは、ばく大なもうけが保証されて目がくらんでいるためです。福島の原発から汚染水や蒸気がもれるなんてとんでもないこと。再稼働なんかすべきじゃない」。
「原発やめろ! 国民の声」と書いたプラカードを持って水戸市から参加した男性(38)は「汚染水流出は、外部から指摘があったのに、十分な対処をせずに悪化させ、事態が大きくなったら情報を隠し、取り返しがつかなくなってから認めるという、3・11(の原発事故)のときとまったく同じやり方です。再稼働しても安全なんて、誰も信じません」と話しました。
東京都世田谷区の会社員男性(38)も「汚染水が海に流出している状況で、再稼働に力を入れるなどもってのほかです」。
笠井・吉良氏決意のコール
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日本共産党の笠井亮衆院議員、吉良よし子参院議員は2日、首相官邸前抗議行動に参加し、官邸前と国会前でスピーチしました。
笠井氏は「今日から新しい国会が始まりました。福島第1原発はどうなるのか、原発をどうするのか、政治と国会の責任はいよいよ重大です」と強調。汚染水の問題にふれ、「再稼働は論外。輸出などは“論の論外”。安倍首相は収束宣言を撤回し、非常事態宣言を出すべきです」と訴えました。
「いよいよここからがスタートです」とのべた吉良氏は、世論と国政とのねじれはまったく解消していないと指摘。「今すぐ収束に力を尽くすのが政治の仕事です。みんなで日本から原発をなくそう」と呼びかけ、「原発いらない」とコールしました。