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2013年8月2日(金)

きょうの潮流

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 不破哲三さんが雑誌『前衛』に連載中の「スターリン秘史」を楽しみに読んでいます。ディミトロフの日記を縦軸に、スターリンの覇権主義やソ連が巨悪化する過程を解き明かしていきます▼ソ連史にとどまらず、世界の新たな歴史がわかる連載は、ドイツにナチス政権が生まれる前後から始まりました。ヒトラー率いるナチス党は、政権をとるために財界工作や警察権力を握り、国防軍とも手を結びます▼自分たちで国会に放火しながら共産党に罪をなすりつけ、議席も剥奪。ついにナチス党以外の政党を禁じ、独裁体制へ。そのなかで「全権委任法」を成立させ、ワイマール憲法を葬り去ったのです▼こうしたヒトラーの謀略や暴力的なやり方にまったく触れず、麻生副総理がナチスを肯定するような発言をしました。「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。あの手口学んだらどうかね」▼あまりのことに、内外から驚きと怒りの声がわき起こりました。大戦を引き起こし、ユダヤ人を大虐殺し、世界を恐怖に陥れたナチズムを引き合いに出すとは―。撤回はしたものの、「国際的な常識や規範を大きく逸脱したもの」(朝鮮日報)などと批判されるのも当然です▼それにしても、橋下「慰安婦」発言や侵略戦争を美化する安倍首相をはじめ、国際社会がよって立つ歴史に背く政治家の暴言が相次ぎます。歴史から学ぼうとせず、日本を世界から孤立させる勢力には、政治の舞台に立つ資格はありません。


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