2013年7月31日(水)
米7都市でスト・デモ
「ピザ食べただけで消える時給では…」
ファストフード労働者 最賃倍増要求
【ニューヨーク=島田峰隆】ニューヨークやシカゴ、デトロイトなど全米7都市で29日、ファストフード店で働く労働者が最低賃金の大幅引き上げと労働組合結成の権利を求めてストライキを行いました。ニューヨークでは市内を数百人がデモ行進しました。
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この日の行動はファストフード労働者支援組織「ファストフード・フォワード」やサービス業国際労組(SEIU)、地元の労組などが共同で組織しました。ニューヨークでのストライキは昨年11月、今年4月に続いて3回目です。
ニューヨークの行動に参加した労働者は、現在時給7・25ドル(約710円)の最低賃金を15ドルへ引き上げることを要求しています。「今の最賃では貧困状態だ」「米国の企業は子どもや孫の夢を奪うな」「労組を認めろ」などと書いたプラカードを掲げて、市内のマクドナルドの店舗までデモ行進しました。
「7・25ドルなんてニューヨークではピザを食べただけでなくなります。この時給では生きていけません」
こう憤るのは最近までバーガーキングの店舗で働いていたというレイチャ・コロンさん(21)。妊娠して産休を申請したところそれも認められず退職を余儀なくされたといい、「こんな働き方は変えなければと思い参加しました」と話していました。
マクドナルド店舗前の集会には、ニューヨーク市議会のマーク・ウェプリン議員が参加。「世界から多くの観光客が来るニューヨークで最低賃金がこんなに低いのは恥ずかしいことだ。公正な賃金が支払われるよう市議会で努力したい」と連帯のあいさつをしました。