2013年7月29日(月)
患者の生活は深刻
東京で肝炎デーフォーラム
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「世界・日本肝炎デー」の28日、東京都内で「第2回世界・日本肝炎デーフォーラム」が開かれ、肝炎患者ら約250人が参加しました。主催は日本肝臓病患者団体協議会。
国立病院機構長崎医療センターの八橋弘医師は、肝炎患者の5割が所得300万円未満で生活し、3割が仕事に影響があり、16%が差別を受けたという調査結果を紹介。病気のため仕事を辞め、苦しい生活に追い込まれる患者の姿などが浮き彫りになりました。
日本の肝炎患者の大半はB型、C型ウイルスによるもので、患者は350万人に及びます。B型は予防接種による感染拡大の責任が問われたB型肝炎訴訟で、国の加害責任が最高裁で認められました。C型は血液製剤による感染の法的責任が問われた薬害肝炎裁判で和解し、薬害肝炎救済法が成立。しかし、どちらも感染源が分からない患者は救済の対象にならず、裁判で救われる被害者はごく一部にとどまっています。
全国B型肝炎訴訟弁護団連絡会代表の佐藤哲之弁護士は、「被害拡大を防止する機会が何度もありながら、国が放置してきた責任は重い」とのべ、感染源が証明できない人は被害者ではないという国の姿勢を批判。「全てのウイルス性肝炎患者を救済するべきだ」と、医療費助成と生活支援の体制を国に求めました。
各党の国会議員が参加。日本共産党からは高橋ちづ子衆院議員が、国の責任を明記した肝炎対策基本法の精神にのっとり、被害者救済のため超党派で尽力する決意を述べました。