2013年7月28日(日)
福島 「産直カフェ」が10周年
旬のモモ・朝採りの野菜
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「農業生産者と消費者の懸け橋になり、安全・安心でおいしい食料の提供を」と取り組んできた福島市内の農産物直売所「産直カフェ」が、27日に10周年を迎えました。記念セールが行われた店舗には、開設時からの常連客をはじめ家族連れなどがつめかけ、にぎわいました。
入り口正面には旬を迎えたモモがずらり。朝採りのトウモロコシなど新鮮な野菜に次つぎ手が伸びます。モモの主力品種「あかつき」の贈答予約コーナーも好評です。
1年前に家族そろって転勤先から福島市に戻ってきたという女性(36)は、「放射能は測定の結果安全だし、新鮮でおいしいものが食べられる。農家のみなさん、がんばってほしい」と語りました。
セールを手伝う果樹農家の女性(69)は「モモ、ナシ、リンゴを出して8年目。ここがあって助かった。自分たちで値段をつけられるし、他のいい産物を買える。それにホッとする場です」といいます。
直売所スタッフは赤間初江店長をはじめ4人。大震災・原発事故後、出荷する農家も量も減り、売り上げは以前の7割弱に落ち込みました。事故直前の1月に加わった女性は「今年は去年より落ち着いてきた」と語ります。
県北農民連副会長で「産直カフェ」運営委員長の八巻(やまき)洋一さんは、10周年を迎えたことにこう語ります。「お客さんは戻ってきつつあり、農民もここを頼りにするようにしたい」