「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年7月17日(水)

「生業訴訟」弁論開く

原状回復求め国と東電問う

福島

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 東京電力福島第1原発の事故で避難や放射線被ばくを余儀なくされた福島県などの周辺住民(約800人)が国と東京電力に、慰謝料と原状回復などを求めた集団訴訟(生業=なりわい=訴訟)の第1回口頭弁論が16日、福島地方裁判所(潮見直之裁判長)で開かれました。

 原告は訴状の陳述、中島孝原告団長、樽川和也さん(38)、女性避難者(53)の3人と安田純治原告弁護団長など原告代理人が意見陳述を行いました。

 中島団長は「思い出の詰まった自宅が避難指示区域にあるのに、そこに住むことができません」と陳述。裁判の歴史的意義について「人類史に画期をなす大きな変化を作り出したと後世に語り継がれる大義あるものにしなければならない」と宣言しました。

 樽川さんは「代々育ててきた安全で豊かな土壌など失ったものははかりしれないほど大きく、私たちが受けている苦痛は、金銭で評価しつくせるものではありません。なにより、私の父は原発に殺されたと思っています」と、原発事故被害に直面し、自殺した野菜農家の父親の無念を代弁しました。

 安田弁護士は、公害訴訟など数多くの裁判闘争の経験を踏まえて意見陳述。「ふるさとを失ったことは人生を失ったことと同じ。この悲惨な事故に、誰が責任を負い、どう決着をつけるべきか、司法府の存在意義が問われている。被害者に正義がもたらされることを心から訴える」としめくくりました。

 「生業訴訟」は、東電だけでなく国を相手にした初の訴訟です。空間線量が自然の大地からの0・04マイクロシーベルト以下になるまで住民1人当たり毎月5万円の支払いを求めています。

 閉廷後、福島市内で報告集会を開きました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって