2013年7月13日(土)
社会保障
全世代の給付削減
政府の国民会議が打ち出す
政府の社会保障制度改革国民会議が12日、首相官邸で開かれ、政府側が報告書の取りまとめに向けて「総論部分」の論点整理を示しました。年金支給開始年齢のさらなる引き上げなどを例にあげ、社会保障給付を抑制する方向を強く打ち出しました。
清家篤会長は、報告書の考え方として「将来世代の痛みが少しでも緩和されるよう、いまの私たちに何ができるのか」だと述べて世代間対立をあおり、給付削減へ強い姿勢を示しました。とりまとめにあたり▽社会保障制度を解体に導く「改革推進」法を「十分踏まえる」▽政府が法制上の措置につなげられるように「スケジュール感も盛り込む」―ことを強調しました。
政府側が示した論点整理では、「持続可能」な社会保障制度の構築のために重要なのは「長期的なビジョンを持って、給付を抑制していくこと」だとし、「負担の引き上げ」も求めました。「『高齢期集中型』から『全世代対応型』へ切り替え」るなどと高齢者への給付削減を示す一方で、若い世代への打撃となる「年金支給開始年齢の引き上げ」も書き込むなど、全世代の給付削減を盛り込んでいます。
甘利明・社会保障・税一体改革担当相は「法制上の措置につなげられるよう具体化していただきたい」と発言し、国民会議の報告書に沿って法改悪を行う意向を示しました。