2013年7月11日(木)
早大が労契法を脱法
非常勤講師の無期化回避狙う
労組が記者会見
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早稲田大学が、非常勤講師に対して5年の契約更新による無期雇用転換を回避するため、半年間休職させて契約期間をリセットする「クーリング期間」偽装の脱法行為を計画していることが分かりました。10日、首都圏大学非常勤講師組合が東京都内の記者会見で明らかにしました。
同大学法学部の非常勤講師に、「今後の授業計画に関するアンケート」が配布され、「5年間継続して勤められたならば、1学期の間お休みしていただく」として、2014年度〜18年度の前後期で授業担当の希望を聞き、休職へ誘導しています。
改定労働契約法では、5年間契約を継続すると有期雇用から無期雇用へ転換できる、という規定が導入されました。厚労省発行の『労働契約法改正のあらまし』は、「あらかじめ労働者に無期転換申込権を放棄させることはできません」としています。
非常勤講師組合は、早大の行為が雇用安定という法の趣旨に反すると批判。非常勤講師に対して、アンケートにはすべての期間で「授業担当を強く希望する」と回答するよう呼びかけています。
早大は、さまざまな無期転換回避策をこころみており、4月には就業規則改定を強行して、契約期間5年上限で雇い止めにすると決めました。非常勤講師と組合から労働基準法違反で刑事告訴・告発をうけています。