2013年7月11日(木)
激戦参院選挙 選挙区の様相 東京(改選数5)
12年ぶり奪還へ大接戦
吉良候補 自民と対決、暴走ストップ
若者の使い捨て許さない
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改選数5を有力9候補が争う、大激戦の参院東京選挙区(有権者約1080万人)。都議選での躍進が注目を集めるなか、12年ぶりに党議席奪還をめざす日本共産党の吉良よし子選挙区候補(新)は、自民、民主、公明、みんなの党、無所属の有力候補などと当落線上の大接戦をたたかっています。
他党派からは、共産党に照準をあてた攻撃が加えられるなど、選挙戦は激しさを増しています。
争点隠しに終始
マスメディアが「ねじれ解消が最大の争点」と矮小(わいしょう)化し、自公「圧勝」ムードをあおるなか、自民党は、消費税増税や原発再稼働、改憲には触れない争点隠しに終始。その一方で「アベノミクスを実行するための安定した政治基盤を」などとアベノミクスを一枚看板にアピールに懸命です。2候補ともそれぞれ比例候補と組み、業界ぐるみの選挙戦を展開しています。
これに対し、真正面から安倍政権の暴走に対案を示してストップを、と訴えて支持を広げているのが、日本共産党の吉良候補です。「若者を使い捨てにするブラック企業は許せません。大企業の内部留保のごく一部を使って、給料を上げ、雇用を安定させる改革を」と訴え、若者を中心に注目を集めています。
「安倍内閣は何をするかわからない。憲法が心配なので応援する」「ぶれない共産党に伸びてほしい」と、日本共産党への期待と関心が広がっているのも特徴。「攻めの共産/『自共対決』強調」(「毎日」9日付)とメディアも注目、党の攻勢的な訴えが情勢を動かす可能性を示しています。
他党はどうか。公明党代表の候補は、自民党と同様「国会のねじれ解消」を強調。上位当選へ創価学会員を東京に集中させています。
都議選で惨敗した民主党は、公示直前に現職2人のうち公認を男性候補に一本化。事実上の分裂選挙となるなか、「首都・東京で民主党の火を消すわけにはいかない」(細野豪志幹事長)と危機感をあおる一方、長島昭久選対本部長は「単なる反対のための反対をやる野党じゃない。政権の足を引っ張って喜んでいる万年野党じゃない」などと共産党への事実をゆがめた攻撃を強めています。
比例90万の大波
みんなの党も渡辺喜美代表が「自民2人、公明、共産が確実」と“大丈夫論”を流す一方、「私たちは何でも反対の野党ではなく、提案型の政党だ。共産党との違いは歴然としている」などと共産党を照準に攻撃を仕掛けてきています。
共産党東京都委員会は「全国は一つ。『比例は共産党』の大波を起こし、東京で比例90万票を獲得することが、東京選挙区の吉良候補を押し上げる力です。みなさんのお力をお貸しください」と訴えています。