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2013年7月9日(火)

米NSA情報収集

特別裁判所が容認 行き過ぎ監視のはずが…

米紙報道

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 【ワシントン=山崎伸治】米国家安全保障局(NSA)による情報収集活動について、本来、行き過ぎを監視するはずの特別裁判所が法律を拡大解釈し、幅広い情報収集を秘密裏に容認していたことが分かりました。7日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が関係者の証言をもとに報じました。


 米国では政府の行き過ぎた情報収集活動を防ぐため1978年に外国情報監視法(FISA)を制定し、同活動には「外国情報監視裁判所」の許可が必要とされてきました。

 同紙によると、同裁判所は2001年の同時多発テロ事件以降の法改定により、情報活動について「最高裁と並ぶ」権限を保有。令状なしの捜査を禁じた憲法修正第4条に「例外」を設けたり、情報収集の範囲をテロ活動だけでなく、核拡散、スパイ、サイバー攻撃へと広げるなどの判断を下してきました。

 元中央情報局(CIA)職員のエドワード・スノーデン容疑者が暴露した電話・電子メールに関するNSAの莫大(ばくだい)なデータ収集も、「テロ対策」に必要だとして同裁判所が容認していました。

 同紙によると、同裁判所は昨年、約1800件の情報収集活動に許可を出す一方、申請を拒否した例はありません。「政府以外のだれからも意見を聞かない法律機関」となっていることに専門家は危ぐを表明していると同紙は指摘します。

 NSAの情報収集活動について、オバマ政権は「合法だ」と主張していますが、同紙の報道からは、それが拡大解釈された法律に沿ったものだったといえます。


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