2013年7月6日(土)
原爆症
新たに8人が提訴
東京訴訟原告は計30人に
広島、長崎で被爆して病気になったのに、どうして国は原爆症と認めないのか―。原爆症認定東京訴訟で5日、8人の被爆者が新たに原告となって、東京地裁に提訴しました。同訴訟原告は、計30人になりました。「原告をはげます集い」が同日午後、東京都内で開かれ、原告や家族らが裁判にかける思いを語りました。
東友会(東京の被爆者の会)の大岩孝平代表理事が開会あいさつし、「国はわれわれ(日本被団協)と、集団訴訟の終結と原告被爆者の早期救済などの確認書を交わしながら、あいかわらず厳しい認定をしている。この裁判を勝って、行政の間違いを明らかにして、われわれの望む制度をかちとろう」と訴えました。
同訴訟弁護団の内藤雅義団長が訴訟の争点と進ちょく状況を、宮原哲朗弁護士が厚労省検討会の現状と認定制度改正をめぐる情勢をそれぞれ報告しました。
出席した原告が紹介され、発言しました。結城健さん(77)は、9歳のときに長崎で被爆し、前立腺がんを患っています。「みなさんのバックアップでがんばっていきたい」と話しました。長崎で被爆した山本英典さん(80)は、胃がんで原爆症に認定されましたが、数年前から患っている慢性心不全の認定を求めて改めて提訴しました。「声を出さないと、政治は振り向いてくれない。被爆者はおとなしくしていないぞ、の思いです」と語りました。