2013年7月2日(火)
駅ホーム可動柵
「片側未整備は危険」
全視協、JR東に要請
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全日本視覚障害者協議会(全視協・田中章治代表理事)は1日、東日本旅客鉄道(JR東日本)に対し、JR山手線ホームの可動式ホーム柵(可動柵)設置に際して(1)一部未整備の大崎、池袋両駅にも完全に設置すること(2)可動柵につける点字表示の情報の充実―など4項目を要望しました。
全視協によると、JR東日本は要望(1)に対し、可動柵未整備のホームは始発・終着電車専用線路のため速度が遅く、列車本数が少ないことを理由に優先順位が低いと述べたといいます。
可動柵ドアの左側に添付してある点字表示は、▽添付位置が低すぎる▽ホーム番号や行き先、優先席の有無などの情報がない―など不備があります。
要請でJR東日本は、点字表示位置の見直しを表明。行き先の表示などは検討すると回答しました。
参加した全視協の山城完治理事は「盲学校などに通う視覚障害のある学生の多くは池袋駅を利用する」と強調。「転落防止対策として可動柵を設置するのであれば、JR東日本は、同じ駅ホームで片側が未整備の状態は非常に危険だという認識を持つべきだ」と訴えました。
織田津友子さん(61)は「いまは点字表示が低すぎて、探すのがたいへん。他の乗客に『ドアに近づきすぎて危ない』とよく注意されます」と話し、JR東日本が添付位置変更を表明したことを歓迎しました。