2013年6月28日(金)
大阪市が小中校で公募
「民間校長」3カ月で退職
保護者ら「無責任」と批判
大阪市立小中学校長公募に応じ4月に民間人校長に就任した住之江区南港緑小学校の千葉貴樹校長(38)が「私が力を発揮できる場所とは違う」と25日、退職しました。就任からわずか3カ月、保護者らから「あまりに無責任」との声があがっています。
千葉氏は、外資系企業勤務の経験から英語教育に力を入れたいと思っていたが、配属先は小規模校で課題は基礎学力だったなどと退職の理由を挙げています。子どもたちには「申し訳ないという気持ちではなく、残念な気持ち」(「読売」)と謝っていません。
民間人校長の採用は「教育現場に外からの価値観を」という橋下徹市長の意向を背景に市立学校活性化条例に盛り込まれました。
橋下市長は26日、記者団に「ある程度織り込み済み」と当然視。一方で「責任が民間とは全然違う。途中で投げ出せないというのが公の世界」と述べるも公募校長制度は続けるとしています。
橋下市長の責任問われる
末光章浩大阪教職員組合教文部長の話 子どもと教育に責任をもつ学校長が「意にそわない」と職を投げ出すのは無責任すぎます。同時に安易に民間人校長を採用し「途中でやめるという人材も出てくる」と言い放つ橋下市長の責任も問われます。公務員の世界は「責任が全然違う」というなら、責任感ある現場の教育経験者に校長職を任せるべきです。子どもたちに悪影響を及ぼすことに危惧と怒りを覚えます。