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2013年6月28日(金)

党利党略

自民 「ねじれ解消」宣伝 / 民主 悪法成立迫り矛盾

問責可決・生活保護改悪の背景

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 通常国会閉幕の26日、安倍晋三首相問責決議が可決され、生活保護改悪法案などが廃案となりました。与党に悪法の成立を迫り矛盾に陥った民主党と、「ねじれ解消」を訴える材料にしようとした自民党の党利党略ぶりが浮かび上がっています。


 民主党は閉会前日の25日、参院予算委員会の出席を拒む安倍首相を不問に付したまま、「自分たちが政権時代から準備してきた法案なので成立させる」(細野豪志幹事長)として、生活保護法改悪案や、原発再稼働を前提にした電気事業法改定案などを成立させる考えを表明。問責決議案が出されても採決は後回しにして、法案採決を優先する筋書きを描き、自民党に対し会談を開いて合意するよう求めていました。

 ■  □

 ところが、26日の参院議院運営委員会で自民党は「甘んじて(問責の採決を)受ける」とし、法案より問責の処理を優先する考えを表明。問責決議案が優先して採決されることになりました。民主党も参院選を前にして反対することができず問責は可決。問責を受けた首相のもとで内閣提出法案の審議はできないため、法案は廃案に追い込まれました。

 自民党が問責の優先処理を容認した背景には「法案が通らなければ野党の責任だ。参院選で過半数を取ればいくらでも通せる」(国対幹部)として、野党批判と「ねじれ」解消を訴える材料にしようという狙いがありました。

 実際、閉会後の記者会見で安倍首相は「重要な法案が廃案になった。ねじれを解消しなければならないとの決意を新たにした」と語りました。

 ■  □

 一方、民主党は、「問責採決のタイミングをずらせば法案は成立させることができた」(細野幹事長)と述べ、生活保護改悪法案などを押し通す立場に固執。同調しなかった自民党を批判するなど「野党」とは思えない態度に終始しました。それでも問責決議に賛成せざるをえなかったのは、東京都議選で惨敗し、安倍政権に対する国民の批判や運動を無視できなかったことを示しています。

 法案が廃案になったことで「こんな参院はいらない」との一部報道もありますが、このような悪法が廃案になるのは当然のことであり、メディアの姿勢が問われます。参院選向けに都合のいい宣伝材料を引き出すために国民不在の駆け引きに明け暮れた自民、民主の姿勢こそ問われています。(深山直人)


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