2013年6月24日(月)
雇用拡大求め10万人行進
伊三大労組 10年ぶり統一行動
【パリ=浅田信幸】イタリアの労働総同盟(CGIL)、労働者組合同盟(CISL)、労働者連合(UIL)の三大労組はローマで22日、深刻化する失業問題への対策を政府に迫り、「労働と民主主義」をスローガンとする統一デモを組織し、参加者は10万人を超えました。三大労組が統一した行動は10年ぶり。
現地からの報道によると、デモ隊は二手に分かれ、「緊縮反対」や「労働のためにたたかおう」などと書かれた横断幕を掲げて市内を行進。サンジョバンニ広場で集会を開き、3労組の書記長が演説しました。
デモと集会には全国各地の労組員らが、1400台の大型バス、特別列車10便、サルデーニャ島からの特別船3便などを利用して駆けつけました。
色とりどりの組合旗が林立する集会で演説したカムッソCGIL書記長は「繰り返される宣言は変化をもたらす政策に具体化されていない」とレッタ大連立政権の対応を批判し、「国は、労働者や年金者を危機から抜け出させる早急の回答を必要としている」と強調しました。
イタリアはモンティ前政権による緊縮政策の下で不況に陥り、とくに若者の間での失業率は40%の高率に達しています。4月末に成立した中道左派・右派のレッタ大連立政権は雇用問題を最優先課題にすると宣言していました。