2013年6月24日(月)
「水際作戦」を助長
生活保護法改悪案 参考人が指摘
田村議員が質問
参院厚生労働委員会は21日、生活保護法改悪案と生活困窮者自立支援法案の参考人質疑を行いました。
NPO法人ほっとプラスの藤田孝典代表理事は、保護開始の要件でもない申請書の提出を窓口で強要し、口頭申請を受理しない「水際作戦」が多発している現状を指摘。申請書提出を義務付けた改悪案で「水際作戦が助長される」とのべました。
北海道・釧路市福祉部生活福祉事務所の佐藤茂生活支援主幹は、母子家庭や高校卒業生など多様な自立支援プログラムを紹介。押し付けではなく意欲や能力を生かす自立支援策の重要性を強調しました。
日本共産党の田村智子議員は、改悪案が申請書の提出を義務づけ記載事項を厳格化することが窓口申請へ及ぼす影響をたずね、藤田氏は「就労指導最優先の窓口対応が増える。申請者が追いこまれ自殺者が多発する危機感をもっている。法案を見直してほしい」とのべました。
田村氏は、生活困窮者自立支援法案によって、生活保護による支援ではなく本人の意向に反した「就労」が押し付けられる危険性を指摘。藤田氏は「本来、生活保護が必要な人が利用できなくなることがあってはならない」とのべました。