2013年6月24日(月)
きょうの潮流
マイケル・ダグラス、ロバート・デ・ニーロ、マット・デイモン…。ハリウッドのスターたちが最近、そろってインターネット上のある動画に出演しています▼4年前にオバマ米大統領はプラハを訪れ、「核兵器のない世界を追求する」と宣言しました。動画では、俳優たちが次々に登場、その演説の一節を自分の言葉で語りかけます。「平和の追求を怠るなら、永久に平和をつかむことはできない」「世界は変えられないという声に耳を貸してはならない」▼最後に一人ひとりが訴えます。「私は(核兵器)ゼロを求めます」―。このほかモーガン・フリーマン、ウーピー・ゴールドバーグ、マーティン・シーンらも出演。2分6秒。短いですが、名優たちの言葉の力強さに心を揺さぶられます▼動画を公開したのは、核兵器廃絶を掲げる運動体「グローバル・ゼロ」。世界各国の元政治家や軍高官も加わる国際グループです。英国での主要8カ国(G8)首脳会議(17〜18日)を前に発表されました。米CNNテレビは「ハリウッドの大物たちが、核兵器ゼロを要求」と伝えました▼オバマ氏はG8後の演説で新提案を示しました。米ロで合意している戦略核の配備上限1550発を1000発程度に減らすというものです▼グローバル・ゼロの共同創立者マット・ブラウン氏は米メディアでいいます。「最初の一歩だが、真に決定的で歴史的で大きな一歩が続くことが必要だ」。「ゼロ」に向けた国際交渉の開始こそ、いま各国に求められています。