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2013年6月22日(土)

労基法違反 早大を告訴

非常勤講師15人 “「雇い止め」強行で不正”

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 早稲田大学の非常勤講師15人が21日、東京・新宿労働基準監督署長あてに、同大学の鎌田薫総長ら理事を労働基準法(労基法)違反で刑事告訴しました。

 早大は、非常勤講師を上限5年で雇い止めとする就業規則改定を強行しており、講師側は、労基法90条で必要な労働者代表選出にあたって不正があったと訴えています。告訴した講師を首都圏大学非常勤講師組合が支援しています。

 「5年雇い止め」問題は、労働契約法改定で有期雇用を5年以上続けると無期雇用に転換できるとする規定がもうけられたことに対し、「雇用安定」の法の趣旨に反して5年までに雇い止めにしようという雇用主が広がった問題です。

 早大では、就業規則改定に必要な労働者の過半数代表選出の際、大学入試期間で講師が立ち入れない大学構内で投票用紙を配布するなど、講師が知らないうちに決めていました。早大の非常勤講師は4000人を超え、5年雇い止めは大きな影響を与えます。

 非常勤講師組合は団体交渉で選挙のやり直しを求めましたが、大学側は応じず、改定した就業規則を送りつけました。

 労基法は、違反に刑事罰がある強制法規です。非常勤講師組合の松村比奈子委員長らは4月、第三者として早大を刑事告発。今回は、実際の被害者である早大非常勤講師による告訴として、より重い意味を持ちます。

 会見で松村委員長は、「早大が5年雇い止めを強行すると、その影響は全国の大学や民間企業にもおよぶ」と強調しました。

 早大の5年雇い止め問題は、日本共産党の田村智子参院議員が18日の国会で質問しており、谷川弥一文科副大臣は早大で労使トラブルがあることを認め、「学校法人においても労働関係法に従うもの」と答えています。


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