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2013年6月22日(土)

生活保護改悪

民・み・維・生 自公の暴走後押し

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 生活保護の基準引き下げに続き、申請者を窓口で追い返す「水際作戦」の合法化まで強行しようと狙う安倍・自公政権。自公両党の責任はもちろん、自公政権の暴走を後押しする民主、みんな、維新、生活の各党の責任が厳しく問われます。


民主 基準引き下げ 未就労者に罰

原型つくる

 民主党は2009年の総選挙では「生活保護制度の充実」を掲げ、政権交代を果たしました。ところが野党の自民党が生活保護バッシングを始めると、公約を投げ捨てて改悪のレールを敷きました。

 自民党の生活保護基準10%引き下げ要求(12年)に対し、野田佳彦首相(当時)は「建設的なご意見。基本的に問題意識は同じ」と呼応。小宮山洋子厚労相(当時)も「(基準引き下げを)検討する」と述べたうえ、扶養が困難な理由を親族に証明させる方向まで示しました。

 これを受け、民主党政権が始めた社会保障審議会生活保護基準部会は、低所得層と生活保護世帯の消費水準を比較して“生活保護の方が高いから”と、基準引き下げの流れをつくりました。

 野田政権が閣議決定した13年度予算の概算要求基準(同年8月)では、社会保障費を「聖域視することなく、生活保護の見直しをはじめとして、最大限の効率化を図る」と明記。生活保護を対象にした「新仕分け」(同年11月)では▽働ける年齢層が就労の意欲を示さないときは「就労を促すペナルティー」を科す▽医療扶助では後発医薬品の使用を原則化する―ことなどを打ち出しました。

 自公政権の生活保護法改悪案の原型は、民主党政権がつくったものなのです。

 改悪案の質疑でも、民主党は「貧困に苦しむ方の声なき声を代弁します」(山井和則衆院議員)などといいながら、衆院段階で形だけの「修正」を加えるとさっさと賛成に回り、「政府案は申請のハードルを高めるものではない」(同)と言い出す始末。

 「修正」は、必要書類の提出を「特別な事情」に限り免除するだけのもの。書類提出を原則とし、申請はねつけの「水際作戦」を合法化する本質は変わっていません。扶養義務強化などの改悪条文は与党原案のままです。

「第三極」 改悪案にあっさり賛成

“補完勢力”

 みんなの党も、申請の厳格化や扶養義務強化の条文を「外したらどうか」(中島克仁衆院議員)と疑問を呈しながら、「修正」で可として賛成しました。

 維新の会は「申請の厳格化ではない」(足立康史衆院議員)と「修正」にさえ異を唱えました。

 生活の党は「(民主党の)政権交代の原点に立ち返った政策を示していく」(小沢一郎氏)との言明に反し、改悪案にあっさり賛成。「修正」で「口頭での申請を含め現行の運用を変えないことが不十分ながら担保された」(6月7日の声明)と苦しい言い訳におわれています。

 生活保護改悪でも、自民党の補完勢力にすぎない「第三極」の姿があらわになっています。(鎌塚由美)


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