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2013年6月22日(土)

「いじめ防止法」を強行

共産党は反対 厳罰化は解決逆行

参院本会議

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 自民、公明、民主、維新、みんな、生活が提出した「いじめ防止対策推進」法案が参院本会議で21日、賛成多数で可決されました。日本共産党と社民党は反対しました。6党は、衆参わずか4時間の審議で、関係者、当事者などからの意見聴取もせず押し通しました。

 日本共産党は国会での質疑で、▽いじめを厳罰によって押さえ込み、子どもの心をさらにゆがめ、子どもと教員の信頼関係を壊すなどいじめ対策に効果がなく、悪影響を及ぼす▽上からの道徳教育を押し付けている。保護者に「規範意識を養うための指導」を求めており、自主的な子育て、家庭教育を否定しかねない。遺族の「知る権利」が明確にされていない―と批判しました。

 子どもがいじめられずに安心して生きる権利を明確にし、厳罰ではなく、いじめから子ども自身が人間的に立ち直れるように支えることこそ求められていると強調。国民的、社会的議論と一体で取り組むことが必要だと主張しました。

法の問題ただし、いじめ解決の共同すすめる

宮本議員が談話

 日本共産党の宮本岳志・国会議員団文部科学部会長は「いじめ防止対策推進法」の成立にあたり、次の談話を発表しました。

 一、法律は子どもにいじめの禁止を義務付け、厳罰で取り締まる仕組みが中心です。これでは子どもの鬱屈(うっくつ)した心をさらにゆがめ、教員との信頼関係を壊し、いじめ対策に逆行します。他にも、いじめ対策としては限界のある道徳教育を中心にすえる、家庭にまで規範意識教育の義務を課す、遺族らの「知る権利」の保障が明確でないなどの問題があります。

 一、質疑を通じて、提案者側が「厳罰を与えるという意図はない」と答弁せざるをえないなど、法律の矛盾も浮かび上がりました。今後おかしな運用をさせず、条件整備の条項など使えるものを前向きに使い奮闘します。将来的には国民的議論で問題点のない法律にすべきです。

 一、わが党は昨年、提案「『いじめ』のない学校と社会を」を発表し、各地でシンポジウムを開き、さまざまないじめの相談にもあたってきました。今後も多くの人々と手をとりあい、いじめ問題の解決に力をつくします。


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