2013年6月19日(水)
ソニー仙台 リストラ反対 地域と一丸
労働者支える「市民の会」結成
雇用ないがしろにするやり方変えよう
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ソニー仙台テクノロジーセンター(宮城県多賀城市)で行われているリストラを地域ぐるみでやめさせようと、14日、「ソニー労働者を支援し、地域経済と雇用を守る市民の会」が多賀城市で結成されました。
ソニーでは、繰り返す個人面接や仕事を奪う「リストラ部屋」などで退職強要が行われています。ソニー労働組合仙台支部(電機連合加盟)のたたかいで、「リストラ部屋」所属者に仕事が提示される前進も生まれました。しかし、ソニーは、家族を引き裂く遠隔地配転を迫るなどリストラを継続する姿勢です。
市民の会は、上部団体の枠を超えた市内の労働組合や市民、ソニー退職者などでつくられました。
結成総会であいさつしたソニー労組仙台支部の松田隆明委員長は、「委員長に就任して9年、ずっとリストラとのたたかいだった。震災直後の期間社員雇い止め撤回では勝利した。たたかいに立ち上がる人が増えて、前進を勝ち取っている」と強調しました。
宮城県春闘共闘を代表して宮城県労連の安藤満副議長は、「ソニーのたたかいは、ソニーだけの問題ではない。最近、解雇事件が増え、『どこの企業でも首切りをやっている』と開き直る経営者がいる。雇用をないがしろにするやり方を変えよう」と呼びかけました。
塩釜地方労連の東海林昌利議長が、これまで工場門前や駅前、東京本社前などで宣伝してきた取り組みなどを報告。「市民の会」の目的を(1)ソニーの多賀城からの撤退に反対し、地域経済を守る(2)ソニーのリストラに反対し、雇用を守る(3)リストラ部屋の廃止を求める―と提案し、満場の拍手で採択されました。
ソニー労組の組合員たちは、「退職を拒否したら、遠隔地へ出向しろと言ってきた。拒否してたたかう」「退職強要をはね返し、今も働いている。みなさんのおかげです」「昨年の雇い止めを撤回し、期間社員からグループ会社正社員になった。今回も勝つ」と発言しました。
地域の病院職員、小学校教員、生協店員らが連帯あいさつ。ソニー退職者が「かつて解雇撤回をたたかった。いまも後輩がたたかっていてうれしい」「1964年に仙台工場ではじめて『リストラ部屋』に入れられ、5年かけて職場復帰した。ソニーが好きだからこそ、不正を許さずたたかおう」と激励を送りました。
ソニー期間社員の雇い止め撤回闘争の中心となり、日本共産党の参院比例予定候補となった小高洋さん(32)が駆けつけ、「事業所の縮小や閉鎖で簡単に解雇できる『限定正社員』創出を政府が狙っているが、ソニーのリストラはその先駆けだ。力をあわせて、雇用と地域経済を守ろう」と訴えました。