2013年6月18日(火)
除染発注 国の責任で
市田氏が手抜き作業追及
参院環境委
日本共産党の市田忠義書記局長は11日の参院環境委員会で、“手抜き”除染の問題を取り上げ、多重請負のゼネコン任せをやめ、国が発注者責任を果たすよう求めました。
市田氏は、福島県飯舘村では8割の住民が除染結果を信用しておらず、国の直轄事業でありながら「一日も早く戻りたい」という住民の期待を裏切っていると追及。石原伸晃環境相は「発注側は環境省であり、事業者に指導する責任はある」と認めました。
市田氏は、大本に大手ゼネコンによる健康・安全面での“手抜き”があると指摘。「何もわからないまま現場に出た」と証言する労働者がゼネコンから安全作業に関わる「特別教育」の「修了証」を交付されている実例をあげ、実態調査と抜本改善を求めました。厚労省の宮野甚一安全衛生部長は「『特別教育』はきわめて重要だ。時間通り実施されていない場合は厳しく是正指導していきたい」、環境省の小林正明水・大気環境局長も「立ち入って監督し、意識を促すことも進めている」と答えました。
市田氏は、手抜きや手当のピンハネ問題の背景には国が多重請負を放任するゼネコンとのなれ合い構造があり、地元発注の拡大と住民・自治体による監視体制の確立が不可欠だと強調しました。