2013年6月15日(土)
暮らしと景気 原発ゼロ 憲法生かす
三つの願いを日本共産党に
共産党伸ばせば都政は変わる
都議選告示 志位委員長が第一声
巨大開発優先の都政か、暮らしと福祉を守る都政か―。各党が参院選の前哨戦と位置づける東京都議会議員選挙が14日、告示(23日投票)されました。日本共産党の志位和夫委員長が杉並区高円寺駅前で、市田忠義書記局長が江戸川区船堀駅前で、それぞれ第一声をあげ、都内数カ所で訴えました。42選挙区(定数127)に253人が立候補。日本共産党は全選挙区に42人を擁立し、「共産党の躍進で、都民に冷たい『オール与党』都政のゆがみを正し、命と暮らしを守る都政に切り替えましょう」と訴えました。
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志位氏は冒頭、「二大政党の政権選択」論がすっかり廃れ、「第三極」論も廃れつつあるもとで、国政では「自民党対共産党」、都政では知事提出の186議案に100%賛成した「『オール与党』対共産党」という政党対決の構図を示しました。
「野党の立場で行政をチェックし、都民の立場で抜本的対案を示したたかっているのは共産党だけです。こんな『オール与党』政治を続けていいのかが大争点ではないでしょうか」と指摘しました。
そして、「オール与党」の一員なのに選挙ではにわかに“対決ポーズ”をとり、都民を欺く民主党を「フェアな態度ではない」と指摘したうえで、今度の選挙で都民の切実な「三つの願い」を日本共産党に託してほしいと訴えました。
一つ目は、暮らしと景気を良くしてほしいという願いです。
解雇自由化や残業代ゼロなど“大企業さえもうかれば後は野となれ山となれ”の「成長戦略」、社会保障を聖域なく削減する「骨太方針」―。安倍政権の経済政策アベノミクスの正体を次つぎ暴いた志位氏は、党が掲げる「国民の暮らし第一の成長戦略」を示し、「所得を奪う政策をやめ、所得を増やす政策へ転換せよ―その願いを日本共産党に託してほしい」と呼びかけました。
国の悪政から福祉と暮らしを守る「防波堤」となるべき都政はどうか。認可保育園に申し込んでも入れない子どもが2・1万人、特養ホームの待機者は4・3万人にも達する一方、1メートル1億円の東京外郭環状道路には2兆円もの桁違いの事業費を注ぐ―。「福祉と暮らしを削りながら、巨大開発にお金を注ぎ込む『逆立ち』した都政を共産党でかえていこう」と力をこめました。
二つ目の願いは、原発ゼロの日本です。
原発事故のまっただなかにありながら、原発再稼働と輸出を「成長戦略」に位置づけた安倍政権の暴走を批判。(1)「収束宣言」の撤回と収束・廃炉・除染・賠償をやりぬく(2)再稼働方針の撤回(3)輸出の中止―を迫った志位氏は、「日本最大の電力消費地・東京から即時原発ゼロ、再生可能エネルギーへの大転換の声を共産党の躍進で発信していこう」と力説しました。
三つ目は、憲法を守り生かす願いです。
憲法96条改定―改憲要件の緩和を9条改定の「突破口」にしたことに対し立場を超えた批判が広がるなか、志位氏は「立憲主義を守る一点で共同を広げ、96条改定をやめさせ、9条を断固として守り抜こう」と訴えました。改憲派の中枢に過去の戦争を美化する歴史逆行勢力がすわったことにも言及し、「歴史を改ざんする逆流を日本の政治から一掃しよう」と呼びかけました。
最後に、認可保育園増設など「調査・提案・論戦」という三拍子そろった都議団の働きぶりを示し「日本共産党を伸ばせば必ず都政は変わります。東京が変われば日本も変わります。躍進を勝ち取らせてほしい」と力いっぱい呼びかけました。
高円寺駅前で演説を聞いた女性(64)=杉並区=は「憲法9条を守る、認可保育園を増やすという訴えに共感した。保育園が足りないために女性の力を発揮できない世の中では困る」と話しました。会社員の男性(44)は「憲法が改定されるのは嫌だ。憲法を守れという、いい演説だった。ぜひ守ってほしい」と語りました。